運営ノウハウ

【出店型モール】店舗の印象が他店と横並びに!?ユーザ回遊率を上げる店舗作り

現在の日本のEC市場は、脱コロナをきっかけに再び成長が加速し、2025年の市場規模は30兆円を超えると見られています。

ECモールでは店舗間の競争だけでなく、モール間でのユーザの奪い合いも激化しており、とくに出店型モールでは”買い物のしやすさ”を実現するための取り組みや仕様変更が活発になっています。

そのひとつとして、楽天市場では店舗トップページの統一化が進められています。
ただこれついては、店舗作りという側面では必ずしもメリットばかりではなく、頭を悩ませている店舗様も多く存在するようです。

そこで今回は、変化する出店型モールでの店舗作りについて書いていきたいと思います。

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出店型モールでのショップ構築

ECモールに出店している店舗は、モールの仕様や規約に従って店舗構築を行う必要があるため、すべてを自由に決められるわけではありません。

ただ、Amazonなどに代表される出品型モールと比較して、楽天市場やYahoo!ショッピングなどの出店型モールはショップ構築の自由度が高く、ページの構成やデザインが店舗・商品によって様々です。

ページの完成度はそのまま店舗の信頼性や商品の訴求力につながります。
ページの作り込みに力を入れた店舗とそうでない店舗とでは、アクセス転換率売上に大きな差が生まれることになります。

サムライ
サムライ
これが出店型モールで店舗運営をする醍醐味でござる

ただその反面、店舗や商品ごとにコンテンツの並び順が違うなど、ユーザの”お買い物のしやすさ”という点ではデメリットにもつながり、各モールが対策に動き出しています。

店舗トップページの統一化

出店型モール代表格の楽天市場では、ユーザの”お買い物のしやすさ“を高めることを目的に、ページ作成機能の追加や仕様変更が進められています。

より効率的な店舗運営が可能になる一方で、店舗の特色を出すことも役割のひとつだった店舗トップページに大きな変化が生まれています。

楽天に新店舗トップページ作成機能

楽天市場ではRMSの新機能として新店舗トップページ作成機能をリリースしました。
この機能を使うことで、Web制作の専門知識がなくても、簡単にページ作成や編集ができるようになりました。

用意されているパーツを選択して並べるだけの直感的な操作で作成できるため、WebデザイナーやWeb制作会社の力を借りる必要もありません。

これまで外部のリソースに頼ってページ作成や編集を行っていた店舗にとっては、日々の更新作業が効率的になる上に、コスト削減にもつながる非常に魅力的な機能です。

ただその一方で、表示できるコンテンツの種類が限定的になったため、店舗独自の作り込みをすることが難しくなってしまいました。

店舗の印象が横並びになる!?

これまでの店舗トップページは、楽天GOLDサーバを使うなどして、オリジナル性の高いページを作り込む店舗も多くありました。

ですが新店舗トップページでは、店舗の看板やロゴ、タブメニューなど、表示位置やサイズが変更できないコンテンツもあるため、これまでとまったく同じ印象のページを構築することが難しくなりました。これにより、使用する画像やデザインによっては店舗そのものの印象が他店と横並びになってしまう恐れがあります。

店舗トップページは店舗の特色を出すことも大きな役割のひとつでしたが、今後はトップページ以外も積極的に活用した店舗作りが必要になっていきます。

ユーザ回遊率を上げる店舗作り

流入ユーザの回遊率を上げるための対策として、これまでは店舗トップページを強化することが多かったと思いますが、それだけでは他店と横並びになってしまいます。
これからはその他のページについても作り込みを強化し、店舗全体での作り込みがより重要になっていきます。

商品画像やバナーの強化

新店舗トップページ作成機能のおかげで、複数の商品画像をスライド表示させるなどの動的な表示が、これまでよりも簡単にできるようになりました。

どの店舗でも簡単に同じ形式の表示ができるようになったため、店舗の特色を出すにはそこに表示される商品画像やバナーそのもののクオリティを上げる必要があります。

■サンプルA

商品画像before

■サンプルB

商品画像after

サンプルAもすっきりまとまっているように見えますが、画像単体で見るとパッケージ写真が表示されているだけで、決して訴求力が高いとは言えません。サンプルBのように、新米としての訴求や容量などの必要情報を表示し、イメージ写真を使って商品の魅力を伝えることでクリック率は大幅に高まります。

サムライ
サムライ
商品画像がそのまま表示されるコンテンツも多いでござる

特集ページの作成

店舗トップページで細かい作り込みができなくなった分、とくに販売を強化したいキャンペーンやセールなどは特集ページを作成して訴求しましょう。

■サンプル

特集ページサンプル

特集ページの冒頭で使用しているバナーをトップページに表示すると、ページへの誘導を促進できます。特集ページでは、店舗トップページでは伝えきれない情報をしっかり伝えられるように作り込み、商品ページへの誘導を図りましょう。

サムライ
サムライ
クーポンなどのお得情報はクリック率が高いでござる

外部ツールの活用

新店舗トップページ作成機能では、いろいろな条件で商品画像やバナーを表示させることができますが、その種類はまだ限定的です。

楽天GOLDを使った特集ページであれば、外部サービスのにぎわいツールを表示させることも可能です。

■サンプル

外部ツールサンプル

外部のにぎわいツールはあらゆる切り口で商品訴求ができる魅力的なツールです。コンパクトな表示エリアで多くの商品への誘導を図ることが可能なため、ユーザの回遊率向上に非常に効果的なツールだと言えます。

サムライ
サムライ
ついで買いの促進、客単価アップ、転換率アップにつながるでござる

まとめ

各モールは、数あるECモールの中から多くのユーザに選んでもらえるモールとなるため、これからもあらゆる取り組みを行っていくものと思われます。

それには大きな仕様変更も伴うため、各店舗様の対応は非常に大変ではありますが、その時その時の最善の店舗作りを行うことで、長く愛され続ける店舗になれるのではないでしょうか。

楽天市場の新店舗トップページ作成機能は、うまく使えばそれまでにかけていた時間やコストが削減できる分、なかなか着手できなかった特集ページやカテゴリーページの作り込みにも力を入れられるようになるはずです。

もし店舗作りにお悩みの場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

ABOUT ME
元デザイナー。いまは技術全般いろいろ見てます。 デザインのちょっとしたコツやトレンド情報など、分かりやすくて役に立つ記事を公開していくでござる。

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