「電気用品安全法」という法律をご存知ですか?
ネットショップでよく見かける景品表示法や薬機法に比べると、
あまり馴染みのない法律ですよね。
ですが、モバイルバッテリーが規制の対象になった法律と言えば
ピンとくるショップさんもいるのではないでしょうか?
電気用品安全法とは、簡単に言うと
電気製品が原因の火災や感電などから、消費者を守るために施行された法律です。
この法律により、電気製品の製造や販売、輸入に必要な手続きが定められています。
今回は、電気用品安全法と「電気製品」に欠かせないPSEマークについて、
ネットショップで押さえるべきポイントをチェックしていきましょう!
目次
PSEマーク
電気用品安全法(以下、PSE法)の肝となるのがPSEマークです。
政令で定められた「電気製品」に記されるマークのこと
ここで言う「電気製品」は、コンセントに繋いで使う機器のほとんどを指しますが
もう少し細かく分けると、大きく2つの分類で定義されています。
1. 特定電気用品
特定電気用品は、PSE法 第2条において、次のように定義されています。
1
1.一般用電気工作物(電気事業法 (昭和39年法律第170号)第38条第1項に規定する一般用電気工作物をいう。) の部分となり、又はこれに接続して用いられる機械、器具又は材料であって、政令で定めるもの
2.携帯発電機であって、政令で定めるもの
3.蓄電池であって、政令で定めるもの2
この法律において「特定電気用品」とは、構造又は使用方法その他の使用状況からみて特に危険又は障害の発生するおそれが多い電気用品であつて、政令で定めるものをいう。
構造や使用状況によって危険が生じる恐れの高いものが
特定電気用品ってことだぽ!
高電圧の部品や、子供やお年寄りが使用するもの、肌に直接触れるものなど、
特に116品目(※1)が特定電気用品として定められています。
- 電線
- コンセント
- 電気マッサージ器
- 高周波脱毛器
- 電動式おもちゃ など
この場合のPSEマークは、菱形(◇)で囲まれた記号を使用します。
特定電気用品は安全上規制が必要なものとして
工場の監査や、定められた機関で試験を行うことが法律で義務付けられています。
2. 特定電気用品以外の電気用品
一方、一般家庭のコンセントにつないで使用する家電製品などは
ほとんどが特定電気用品以外の電気用品に該当します。
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- エアコン
- テレビ
- 電熱器具(電気カーペット、こたつ、電気毛布など)
PSEマークは丸形(○)で囲まれた記号です。
特定電気用品以外の電気用品のPSEマークは、
製造や輸入を行う業者自身が安全性を確認して表示するものです。
色、枠の太さは自由に設定できるぽ
マークのデザインうんぬんよりは
製品の安全性がしっかり確認されていることが重要だぽ!
ネットショップに限らず、電気製品を販売する場合は
この「PSEマーク」が表示されていないと法令違反になってしまいます。
電気製品を扱うショップさんで「知らなかった!」なんてことは
あまりないとは思いますが、この機会に確認してみてはいかがでしょうか?
「モバイルバッテリー」の販売規制について
2018年2月、PSE法の新たな規制対象として
リチウムイオン電池を使用した「モバイルバッテリー」が追加されました。
リチウムイオン電池自体は以前から規制対象でしたが、
近年、モバイルバッテリーの発火・爆発事故が増加傾向にあるため
モバイルバッテリーそのものも規制対象となったようです。
PSEマークがないモバイルバッテリーは販売禁止
さらに、2019年2月からは
技術基準などを満たしたモバイルバッテリー以外は製造・輸入・販売が禁止となります。
PSEマークで判断するぽ!
製造や輸入をする業者さんは
安全性を確認した上で○のPSEマークを付けるぽ!
売る前にちゃんと確認した方が良いってことだね!
モバイルバッテリー販売に関する規約が変更されてるぽ!
ちゃんと確認するぽ~!
Yahoo!ショッピングでは1月25日から販売禁止に
現在、楽天市場・Yahoo!ショッピング・AmazonなどのECモールでも
多くのモバイルバッテリーが販売されていますね。
そのなかでもYahoo!ショッピングについては
2019年1月25日(金)よりガイドラインを変更して
PSEマークのないモバイルバッテリーの販売を禁止するとの告知を出しています。
これにより、2019年1月25日(金)以降に、
違反する商品が確認された場合は、商品の非公開・削除措置を行うほか
最悪の場合、ストアの利用停止措置を行うとも通達されています。
モバイルバッテリーの発火・爆発事故が増加傾向にあるという背景から
規制対象となっているだけに、モールとしても厳しい姿勢をとらざるを得ません。
PSEマークは「製品が安全の基準を満たしている」という重要な指標です。
販売する側も、購入する側も自分の身を守るためにも
知っておいて損はない情報ではないでしょうか!
ネットショップ運営でお困りのことはありませんか?
お気軽にご相談ください。